若王子倶楽部 左右

Our Story

第1回 明治文游之會(めいじぶんゆうのかい)「陶磁器革命~超絶技巧と煎茶道具」

日本が近代化する過程で日本人が捨ててきた煎茶文化の営みを体験しながら、明治の近代化を考える機会をと、若宗匠ふたりがこの若王子倶楽部左右で煎茶の会を開きます。一茶庵の佃梓央さんと三癸亭賣茶流の島村幸忠さんです。

 

第1回は、書家や盆栽、未来創生学の研究者ら、時代に敏感な方々が顔をそろえました。まず佃さんが、「明治の混沌とした時代、新しい社会のシステムが出来上がっていく過程で、人々の価値観も変わっていき、人々の生活デザインのあり方も変化していった。その中で煎茶に関わるやきものも変貌を遂げた」と眞葛焼を例にとりながら語り始めます。ルーツが同じ宮川家の初代香山は横浜で窯を開き、超絶技巧を欧米に輸出、高い評価を得ます。一方京都の香斎は、煎茶が町衆らに広がったことから、用途を意識したデザイン性の高い道具を生み出します。そのひとつが「湯冷まし」である、とのこと。横浜と京都でこれほど生まれる作品が違うのか、と一同大きな刺激を受けました。


明治に入り、道具が美術として評価され、海外へ輸出、日本の評価を高めるのですが、これは伝統という枠を取り払うことによって生まれました。あの生き生きした時代は新しいものを生み出す、今でいうイノベーションが起こる時代だったのです。新しさが目に見えるものから目に見えないものに移行している今だが、変わるものと変わらないものをどうかけかけ合わせるかがポイントとの指摘も思わず大納得でした。
煎茶をいただいた茶杯を酒杯にして、お弁当をいただきながら時の経つのを忘れて対話を愉しみました。

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